牧野 誠司 (Seiji Makino)


所属:医学部教養・医学教育大講座物理学
   (大学院医学研究科地域医療総合医学専攻総合医療医学領域放射線医学)
職:教授

研究について

  1. 結晶シンチレーターの発光特性の研究
    三葛教育棟内の物理学実験室で、GSO:Ce、NaI:Tl、BGOといった、シンチレーション光を出す結晶について、その発光特性を研究している。

  2. 重イオンを用いた放射線が物質中で引き起こす反応の研究
    結晶シンチレータにα粒子や重イオンを入射させたときの発光パルスを測定することにより、放射線の引き起こす反応のメカニズムを研究する。三葛教育棟内の物理学実験室や京都大学大学院理学研究科のタンデム加速器実験棟で研究を行っている。

  3. 高エネルギー偏極光子ビームを用いたクォーク核分光(LEPS experiment at SPring-8)
    兵庫県西部の播磨科学公園都市にある(財)高輝度光科学研究センター放射光研究所にあるSPring-8の蓄積リング内を回っているエネルギー8GeVの電子にレーザー光を当て、逆コンプトン散乱によって高エネルギーの偏極光子ビーム(最高エネルギー2GeV)をつくった。このビームを各種ターゲットに当てて起こった反応について調べる実験を始めている。この実験によって、原子核や陽子の内部構造を研究する。

  4. (京都大学大学院理学研究科物理学第二教室素粒子物性研究室在籍時代)
    高エネルギー偏極陽子ビームを用いた陽子の内部構造の研究(E704 experiment at FNAL)
    アメリカ合衆国イリノイ州にあるフェルミ国立加速器研究所(Fermi National Accelerator Laboratory)にあるTEVATRONからの800GeVの陽子ビームをベリリウムターゲットに当ててΛ粒子を生成し、Λ粒子の陽子とπ中間子への崩壊過程(弱い相互作用による)で生じる陽子が偏極していることを用いて、偏極陽子ビーム(エネルギー200GeV)をつくった。この偏極陽子ビームを液体水素ターゲットや偏極陽子ターゲットに当てて反応を起こし、生成された粒子の種類やエネルギー・運動量を測定して陽子の内部構造(クォークやグルーオンの偏極度など)を研究した。特に、グルーオンの偏極度のデータは世界初のものである(博士の学位論文)。

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by Seiji Makino

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Apr. 8, 2011