動物実験施設

学術研究

施設の目的

動物実験施設は、文字通り本学で行われる動物実験を支援するための施設です。ただ単に実験用の動物を飼育するだけでなく、より高度な動物実験をするために必要な環境を整備し、動物実験に関連した資料や情報の提供をしています。

施設の沿革

本施設は、1974年応用医学研究所の一部門である「共同利用施設動物室」として設立されました。それまでは、研究室の片隅で実験にはそぐわない状態が少なからず見られたわけですが、精密な実験には十分に整備された飼育環境が不可欠であるとの考えのもとに、集中管理方式の施設として誕生しました。当時、国内ではこのような施設は数が少なく、先駆的な施設として注目を集めました。

1999年紀三井寺キャンパスに移転すると共に「動物実験施設」として生まれ変わりました。実験動物の世界の進歩はめまぐるしく、これまでの施設では免疫不全動物、遺伝子組み替え動物に対応できないなど、時代遅れになっていましたが、新施設の完成により、全国に肩を並べる優れたものになりました。

施設の概要

この施設は、鉄筋5階建のうち1~3階部分、延べ面積約1980平方メートル(空調機械室は除く)です。飼育室は、一年を通じて室温23℃湿度50~60%に調整され、照明は午前8時点灯、午後8時消灯(12L12D)です。

飼育できる動物は、マウス、ラット、ハムスター、スナネズミ、モルモット、ウサギ、サル、ニワトリなどです。

この施設には、飼育室だけでなく実験室や手術室、環境制御飼育室(温度は+5~40℃、湿度は30~90%、および照明時間を自由にプログラム調整できる飼育室)、実験飼育室(ストレスの実験など極力動物に刺激を与えないことが要求される実験のための飼育室)などがあります。

施設の特徴

この施設のその他の特徴をご紹介します。

  1. 一方向気流方式の空調
    飼育室の中央、人の作業スペースに新鮮な空気が供給されます。その空気は動物の飼育スペースに入ると壁面の排気スペースに抜けて行きます。常に、この空気 の流れが保たれているため、飼育室はほとんど動物臭がなく、動物由来のアレルゲンもない優れた研究環境を保持できます。動物にとっても安定した温度?湿度 が保たれた新鮮な空気が供給されます。
  2. バイオ飼育室
    近年、遺伝子組換え動物が次々と開発され、遺伝子レベルからの生物現象の解明、病気の原因の探求が行われています。これらの遺伝子組換え動物は、野外に逃亡した場合不測の事態も予想されるため、一般の動物より厳しい管理が要求されます。これらの動物を飼育するためにバイオ飼育室が設けられました。マウス? ラットが中心ですが、和歌山医大から新しい発見や技術が生まれるものと期待されます。

生殖工学による研究支援

以下の支援を実施しています。

  • マウス凍結胚および凍結精子の作製
  • マウス凍結胚および凍結精子からの個体復元
  • CRISPR/Cas9法によるゲノム編集マウスの作製

施設のスタッフ

施設長 保富 宗城 教授(耳鼻咽喉科?頭頸部外科学講座?兼任)
専任教員 磯野 協一 准教授
職員 小山 桃 事務技術職員
事務担当者 事業担当補助職員
外部委託職員
1名
1名
飼育担当者 外部委託職員 16名

動物実験に関する自己点検等

動物実験に関する自己点検?評価報告書

動物実験に関する現況調査票

動物実験に関する検証結果

動物実験規程

自己点検?評価における体制図

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